第578号 キャリブレーション(校正)作業時の生デ ー タ(raw data)について
お客様から生データ提出のご依頼を頂くようになってきています
> 当社は、お客様の現場にお伺いして、校正(キャリブレーション)作業を実施しています。
その作業現場で入手したデータを記録した紙ベースの書類の提出依頼を受ける様になってきました。
例えば、前回の成績書等を利用して、今回の生データを記録するという感じのものになります。
※ このようなご要求を頂くようになっている状況について、当社としての考え方をご紹介したいと思います。
データインテグリティは世界的な要求になっている
> 今回のようなご依頼は、データインテグリティ対策だと考えられます。
■ このデータインテグリティは、「データが完全で一貫性があり、正確であること」(FDA:米国医薬品食品局)とか、「ライフサイクルを通じて完全で一貫性があり正確であること」(MHRA : 英国医薬品・医療製品規制庁)など
と説明されています。
このように、各国の規制当局は、データインテグリティに焦点をおいた監視を強化し、そのためのガイダンスを続々と発表しています。
※ 日本の製薬業界においても、各国でデータ管理の厳格化が求められるなか、データインテグリティへの対応は急務となっているからだと考えられます。
やっと、日本でもデータインテグリティが要求されてきました
> 今年の8月1日に施行された改正GMP省令もデータインテグリティを要求しています。
□第 20 条(文書及び記録の管理)関係
このように改正GMP省令に規定されるすべての記録はデータインテグリティを確保することになりましたので、日本でもデータインテグリティを確保した記録が重要になってきていると考えています。
生データ(raw data)の一つとして画像もご提供したい!
> 平成25年12月19日付け事務連絡「GMP事例集(2013年版)」のGMP20-5には写真も生データと挙げられています。
当社では、紙データ以外にも、写真データも提供できる準備を進めています。
※ 当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。
最後まで、お読みいただき有難うございました。