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第571号 バリデーションにおける単体キャリブレーション・ループキャリブレーション時の誤差調整について

単体キャリブレーション・ループキャリブレーション時の誤差の取扱い方を知りたい

> バリデーション(適格性評価)を実施する時、単体キャリブレーションとループキャリブレーションというふたつのキャリブレーションを実施されていると思います。

この時、温度記録のキャリブレーションのひとつの方法として、
記録計の単体キャリブレーションを行い誤差を「0」に調整にして、記録計のループキャリブレーションを実施されます。

お問い合わせは、次回の校正時、記録計の補正値をキャンセルしてからCALしなければならないのでしょうか?
と言うものでした。

※ この解を得るには、単体キャリブレーションは「『いつ』『なぜ』実施するのか」を考える必要があると思います。

単体キャリブレーションのタイミングは2つある

> バリデーション(適格性評価)を実施する過程で、単体キャリブレーションのタイミングは2回あります。
  
  

このように、2つのタイミングがあったとしても、、バリデーション時の単体キャリブレーションは「一つ目」の予測的バリデーションのIQ時に実施することになり、再バリデーションでは実施されないことが分かります。

再バリデーション時は単体キャリブレーションは実施しない

> チョット小難しい規格の話になりますが、GMP省令での校正(キャリブレーション)は次の様に要求されています。
  
  

ご存知のように、この2つの規格のキャリブレーションの要求は、設備や装置に付帯する計測機器のキャリブレーションは、OQ前に実施することと読み解けます。

■ そして、このキャリブレーションは以下の定義から、ループキャリブレーションを実施することを要求しています。
  
  

今回のテーマの『誤差調整』は実際はどのように実施されているかをご紹介します

> 規格で求められる『温度ループキャリブレーション』は、下図の「A点」の温度の値と記録計(管理計器)の「B点」の値との関係を求めることになります。
  

この時の誤差調整は、記録計の内部パラメータを使うことが多いと思います。

■ このような設備や装置に付帯する計測機器のループキャリブレーション方法や誤差の調整方法は、SOP(標準業務手順書)に具体的に記載され、その通りに実施されていると考えられます。

※ 当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。

最後まで、お読みいただき有難うございました。