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第557号 混載のトラック輸送での輸送バリデーションは可能か(GDPに対応として)

GDPにおける輸送バリデーションは輸送のリスクを考えることから・・・

> 医薬品流通基準になるGDP(Good Distribution Practices)規格の輸送に関するお問い合わせを頂きました。

その内容は、製品を運送業者の混載のトラックを使って輸送しているが、この方法でGDPの輸送バリデーションとして対応できるかどうか知りたいと言うものです。

■ そもそもトラック輸送にはどのようなりスクがあるのか考えてみましょう
  

製品を混載で輸送する時、GDPが要求する輸送バリデーションが成立するのかを確かめるためには、ここで取り上げたトラック輸送でのリスクを抑える必要があると考えます。

※ 最初に、このような潜在的なリスクがある混載輸送で実際の温度データが収集できるかご紹介したいと思います。

混載では恒久的にリスク回避した輸送は難しい?

> 製品に見立てた温度計をトラック輸送の宅配便(混載)で送付して、データを収集しました。
  
  

※ このように、混載でも輸送時のデータが収集できることが分かりましたが、混載の輸送では、リスクに対して手を打ちずらいことが問題になります。

混載ならではのリスク(不確実な要素)も考えなければならない

> 混載と言うことから考えると、先にあげた輸送のリスクに加えて、次のようなリスク(不確実な要素)も評価する必要があると考えます。
  

※ 継続的に安定した輸送をするには、不確実な要素も解決する必要がありますが、混載の場合は、これらの要素をキチンと管理して輸送することも難しいと考えられます。

混載では、GDPが要求する輸送バリデーションを実施することは難しい!

> このように、輸送のリスクや不確定要素を考えると、混載では全てのリスクを回避することは困難であると考えられます。

■ やはり、トラック輸送の場合は、輸送バリデーションの視点からは、専用便による輸送の方が良いと言う考えに落ち着きます。

実際、医薬品では専用便で輸送されていることをお聞きすることも多くありますが輸送バリデーションとしては納得できる手段だと思います。

※ 当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。

最後まで、お読みいただき有難うございました。