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第553号 「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」と「バリデーション基準」の実施計画書の違い

2つの規格のバリデーション実施計画書の違いを知りたい

> 製薬設備等でコンピュータ化システムを使用する時には、GMPの要求に従って、バリデーションが実施されます。

この時、
コンピュータという観点では、「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」に従い、製薬設備という観点からは、「バリテーション基準」に従って、バリデーションが実施されるのが一般的だと思います。

※ 双方とも、バリデーションのため、実施計画書を作成しなければなりませんが、その内容にどのような違いがあるのか調べてみました。

2つの規格とも、キチンとバリデーションが実施できる計画書を求めている

> 「GMPのコンピュータ化システム適正管理ガイドライン」と「バリデーション基準」の両方の規格とも、次の様に、バリデーション実施計画書の作成を要求しています

□ コンピュータ化システム適正管理ガイドライン
  

□ バリデーション基準
  

※ これらからは、それぞれの規格が対象としている設備等がキチンとバリデーションが実施てきるように計画書の作成を求めていると考えられます。

2つの規格要求内容を見比べてみました

> 実施計画書作成の規格で記載を求められる内容を比較表にしました。
(コンピュータ化システム適正管理ガイドラインの要求を基準にしました)
  

双方の規格には、ほとんどが同じ内容の要求があることが分かります。
しかし、コンピュータ化適正管理ガイドラインにしか要求されない内容が一つあることが分かりました。

二つの規格要求の表現の違いはバリデーションの対象の違い

> 二つの規格には、同じような内容の実施計画書を作成する必要があるが、要求に表現の違いが出るのは、何故なのかを考えてみました。

□ 「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」では
コンピュータ化システムが意図したとおりに動作することを保証するために実施しますので、バリデーションの実施内容がコンピュータに関わる内容になっていると考えます。
規格要求の適用される法規制及び適用する規制等も、電子記録/電子署名(ER/ES)など他規制の対応方法を明確にするためと考えられます。

□ 「バリデーション基準」では
製造所の構造設備が・・・期待される結果を与えることを検証し・・・、目的とする品質に適合する製品を恒常的に製造できるようにすることを目的とするとなっていますので
設備や装置に関わる内容になっていると考えます。
  

■ このような違いを理解してバリデーション実施計画書を作成することが出来れば、キチンとしたバリデーションが実施できると考えられます。

※ 当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。

最後まで、お読みいただき有難うございました。