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第542号 「0点確認(調整)」という校正?の考え方

「0点確認」という校正のお話を頂きました

> 圧力を測定する計測機器の0点を確認(測定)したいというご要望を頂くことがあります。

■ お問い合わせのように0点を確認しただけで、0点以外の使用点を校正したことにするには無理があると誰もが思うとこです。

しかし、0点を確認する条件は、例えば、一般的な圧力計や差圧計であれば、接続口を大気開放にするだけで簡単だと誰もが理解できる、納得すると考えます。

※ そこで、0点を確認するだけで、誰もが納得する校正方法とすることができないか考えてみたいと思います。

まず、現場の校正はどのような状態で行ったら良いのか、行われているのか

> どんな感じで校正を行っているのか、圧力差を測定している差圧伝送器を例に記します。

□ 被測定器①の差圧伝送器は、接続口のH/Lにかかる圧力の差を電気信号に変換しますので、校正のやり方の概要は次の様になります。

1.②の加圧器で被試験器の①差圧伝送器のH側に圧力を加える
2.加圧された圧力値は③実用標準器のデジタルマノメータで測定する
この時、L側は大気開放ですので、Hに加えられた圧力が差圧伝送器の入力値となります
3.圧力値に相当した出力値を④実用標準器(デジタルマルチメータ)で測定する
  

このように、2つの標準器といろいろな付帯品を使って校正を行います。
ぱっと見、面倒だなあーというのが正直な感想ではないでしょうか・・・。

「0点だけの確認(調整)」と「校正」との実際の差を考えてみます

> 校正作業では、下図の青線のように、入力/出力の関係が求められます。
しかし、0点だけの確認では、赤線の様に、その先がどうなっているか分からないことは容易に想像できると思います。
  

このように、0点だけの確認では赤線の様にどんな傾きか分かりませんので、入力と出力の関係が分からないと言うことになります。

※ このことが「0点だけの確認(調整)」と「校正」との大きな違いになります。

「0点確認」は「校正」として成立していないという結論になります

> このように、「0点確認」でも問題なしとするには傾きが分かっていることが必要になりますので、前回作業時の傾き(入力と出力の関係)が差圧伝送器の使用中に傾きが変化しないということを保証する必要があります。

例えば、「差圧を感じる部分が汚れていない。」「経年変化をしていない。」などが傾きが変わらない条件になりますが、これを担保することは大変難しいことで現実的ではありません。

他に、差圧を感じる部分を掃除をして元通りにすれば傾きは大きく変わらないという過去の経験などで担保することも考えられますが、実際、どうなっているか分かりません。

⇒ 結局、差圧伝送器が正しく動いているかを確認するには校正するしかないという
  

■ このように推論すると、やはり、0点の確認(調整)だけでは、校正として成り立たないことが分かります。

※ 当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。

最後まで、お読みいただき有難うございました。