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第490号 食品製造規格で要求されるバリデーション(妥当性確認)の重要性

食品製造規格でもバリデーションが重要視されています

> 食品製造においてのバリデーション(妥当性確認)とは、内外の規格によって表現の違いはありますが決めた管理手段が確実に危害をコントロールされていることを証明しなければならないとなっています。

⇒何故、バリデーションが要求されるのかは、
この管理手段が危害をコントロールできていなければ、モニタリングしている値に異常がなくても、製品が不適合状態になる場合があるからです。

例えば、冷蔵庫を例に考えてみると、庫内温度の差(バラツキ)によって製品が不良になる場合があります。

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従って、バリデーション(妥当性確認)を根拠に基づいて、意図した能力が有効であることを証明することが重要になります。

※ なぜ、証明が必要だと言われるのか、具体的にご紹介したいと思います。

冷蔵庫の庫内温度はこんなにバラツキがある

> 食品製造に使われる設備・装置から分かり易い冷蔵庫を例に考えてみます。

【庫内温度のバラツキの実例】

業務用の冷蔵庫の庫内温度を実際に測定すると、下図のように、上段・中段・下段と温度に差があることが分かります。

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このように、冷蔵庫の使い方によって、性能にバラツキが生じる可能性がありますので、思った通りの機能を満足しているかどうかをバリデーション(妥当性確認)を行うことで確認する必要が生じてきます。

食品製造規格でのバリデーション(妥当性確認)の要求

> ここでは、食品製造の規格では、どのようにバリデーションが要求されているか代表的な2つの規格でご紹介します。

規格の内容になり、少し堅苦しくなりますが、お付き合いください。

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2つの規格とも、青字のように「バリデーション」「妥当性確認」を要求されていることが分かります。

※ 規格にはキャリブレーション同様、妥当性確認(バリデーション)の具体的な方法までは記載されていませんので、概要をご紹介します。

バリデーション作業の具体的な方法はこんな感じです

> 加熱装置のバリデーション方法の一例をイメージ図を使ってご紹介します。

[加熱条件検討時の方法]

製品の法的基準などを達成するため、製品設置場所が仕様の温度になるか確認します。

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①温度センサを最低でも上段、下段の四隅と中央の9ヶ所に設置します。
測定ヶ所は多ければ多いほど良いといわれています。
②設置した温度センサの温度を記録計とパソコンで記録できるように設定します。
③次に、装置を設定条件で運転します。
④装置停止後、その記録から各測定温度が仕様を満足しているかを確認します。

以上のような方法で、加熱機能が正確に実現されていることを確認することができます。
実際の作業をイメージしていただくために、当社の一例をご紹介させていただきました。

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当社では、このような規格の定義やその読み解きから、現場で何をどのように実施するのかを具体的にご紹介するセミナーを開催しています。

内容は、こちらからご確認いただけます。
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※当社は、フィールドでバリデーション・キャリブレーションを実施する立場から、
 規格の要求内容や定義を具体化(具現化)して、お客様に満足して頂ける作業を
 お届けする努力を続けています。

最後まで、お読みいただき有難うございました。