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第428号 加速度50m/s2、100m/s2といわれても振動の大きさを実感できない!

加速度が98.2m/s2と言われてもどれぐらいの振動なの?

> 台車で製品を運んだ時に、製品にかかる振動の大きさは98.2m/s2と言われてもどれぐらいの大きさなのか分からない。こんな声をお聞きしました。

確かに、40℃といった数字は、お風呂の温度でだいたいこんな温度だ!50㎏は自分の体重と比べてこれぐらい!とおおよそ見当がついて納得できますが

■ 普段、身近で使わない振動という数字のためなかなか実感できないのが現実だと思います。

※ そこで、一定の高さから落下させる実験をしてみて、振動を測定することにしました。

意外と落下の振動は大きかった

> 今まで、メルマガでご紹介してきた保冷ボックスを使って、床面からの高さを変えて落下させたときの振動を測定しました。

この実験は、床面(タイルカーペット)より2cm、5cm、10cmの高さから振動計を底に貼り付けた保冷ボックスを各々3回落下させました。

■ 落下時の合力最大値の平均値(3回測定)
Picture 27

■ 落下時の合力最大値のグラフ(3回測定)
Group 37

■ この落下データの平均値を今までの実験データのグラフに写してみました。
Picture 30

このように、たった2cmから落とした時の振動がこれほどの値を示すとは思いませんでした。

また、今までの実験で「最も大きかった台車で保冷ボックスのみ運んだ時の振動」と「5cmから落とした時」とほぼ同様だったこともチョット驚きました。

※ この実験から、50m/c2という振動の大きさは、2cmの高さから落とした時の振動の大きさほぼ同じということが感覚的に確認できたと思います。

やはり、実際にキチンとテストしてみないと分からないものだと再認識しました。

但し、上記の実験は、あくまで一例で、種々の条件により計測値は異なります。

振動の大きさの影響は様々と考えます

> 今回の実験で感じた様に、使用条件で実際に測定しないと振動の大きさ自体は分からないと思われます。

当然、その振動が、製品にどのように影響するかも、製品自体の強度や梱包の仕方などによって変わってくることも簡単に想定できます。

やはり、実際の輸送条件でキチンと測定することも重要なことと改めて、感じました。

事前の輸送時の振動データ測定もお手伝いできます

> 当社では、GDP規格が要求する輸送バリデーション等のお手伝いをおこなっていますが

その前に、現状の輸送の仕方でどれぐらいのデータになるのかをお知りになりたい方などに対して、似た条件で測定をおこなうことも出来ます。

規格に対応する以前に、参考データが必要等のご要望がありましたらご連絡頂ければと思います。

■ このメルマガで数回に分けてお届けした振動データのご紹介はまたかと思われることを心配して、今回で一区切りとさせていただきます。

※ 当社は、この様な実験の方法や測定データ等のノウハウで、どんな環境においても、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。

最後まで、お読みいただき有難うございました。