バリデーション@エヌケイエス株式会社 NKS

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第380号 こんな風にやっています!恒温槽の温度分布測定

温度分布は3つの機器で測定できます!

温度分布測定は、1.温度センサ、2.データ収集装置、3.データ収集用PCの3つの機器で行います。

□1.温度を検出する温度センサ
HP38001
この温度センサは白金測温抵抗体と呼ばれ、精度の高い温度測定が可能なものです。

□2.温度データを収集するデータ収集装置
HP38002b
このデータ収集装置(記録計)は温度に比例した抵抗値を温度に表示するとともに、任意の時間ごとに温度データを記録・保存します

□3.目的のデータを算出するデータ演算用PC
HP38003b
このデータ演算用PCは収集した温度データを使って、温度分布など必要な数値を算出します。


※この3つの機器があれば温度を測定して、温度分布などを算出できます。

当社の温度分布測定作業はこんな風にやってます

恒温槽の槽内と近くに3つの機器をセッティングすれば温度分布が測定できます。
HP38010

⇒これで機器のセッティングが完了になります。

■最後に、恒温槽を目的の温度で運転すれば、温度分布測定の開始となります。

この測定方法が上手くいくための注意点があります

温度センサのセッティングが上手くいくための注意点としては、例えば、
1.温度センサが作業中に動かないようキチンと固定すること
 作業途中でケーブルを触ったり、扉を開閉した時にセンサが動くと測定位置がずれて測定不良になってしまう。
 ⇒温度センサやケーブルを同一線上を避け、2ヶ所以上固定すると良いです。

2.恒温槽の温度センサ挿入孔は隙間が無い様に塞ぐこと
 挿入孔が開きっぱなしになっていると槽内の空気が漏れて、温度が変化する可能性がある。
 ⇒温度によりますが、ゴム栓を使うと簡単に塞ぐことができます。

※これらの注意点は、当社の失敗から生まれてきたものです。

一つ一つは、当たり前のような事柄ですが、様々な現場・機器に対して間違いの無い作業を行うため、作業で注意を払うことや確認することが結構色々とあります。

J GMP、PIC/S GMPのOQの方法として使えます

今回ご紹介した温度分布のやり方はJ GMP(医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準)やPIC/S GMP(GMPの国際標準)等で求められている適格性評価の1項目であるOQ:運転時適格性評価のひとつの方法に使えると考えます。
次回は、当社がそのように考える内容について、もう少し詳しくご紹介します。

※当社は、
 この様な実験の方法や測定データ等のノウハウで、どんな環境においても、
 お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。

最後まで、お読みいただき有難うございました。