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第267号 現場からのご質問の解決策を(一緒に)考えてみます。(5)

タイムリーなお問い合わせを頂きました。

まず、「再生医療法」について調べてみました。

□この法律の概要としては

  1. 国民が再生医療を迅速かつ安全に受けられるよう、国が研究開発などに関する基本方針を定めています。
  2. 再生医療に関する施策を進める際には、患者の安全確保や生命倫理について有識者や医療関係者らの意見を聞きながら国民の理解を得るとしている。
  3. 研究開発を促進するため、財政や税制の面で支援を行うほか、再生医療に関する製品が早期に承認されるよう、必要な施策を講じるなどとしている。

「再生医療法」における細胞培養に使用される設備・装置はどんなものかも調べました。

再生医療の周辺産業の市場拡大レポートによると、使用される設備・装置は

などが該当するものと思われます。

まだ、設備・装置のバリデーション内容の規格要求は確認できません。

※ では、このお問い合わせの解決策としてはどうするのか考えてみます。

(現時点では)準拠できそうな規格で解決策としたらどうでしょうか。

□ そこで、今回のお問い合わせは、

インキュベータのバリデーションの実施内容を考えてみます。

  1. 必要なインキュベータをカタログ等から設定した理由を明確にします。

    (これは、設計時適格性評価(DQ)と呼ばれています。)
  2. インキュベータを据え付けた時に、電源等のユーティリティやメンテナンススペース等が要求通りになっているか確認します。

    (これは、設備据付時適格性評価(IQ)と呼ばれています。)
  3. インキュベータの本体に付いている温度計等が正しいことを標準器を使って確認します。

    (これは、校正(キャリブレーション)と呼ばれています。)
  4. インキュベータの仕様書に記載されている仕様通りに動作することを確認します

    (これは、運転時適格性評価(OQ)と呼ばれています。)
  5. インキュベータの使用条件で期待している通りに動作することを確認します。

    (これは、性能時適格性評価(PQ)と呼ばれています。)

次回も、シリーズ最終のご質問の解決策を考えてみます。

■当社は
フィールドでバリデーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具現化(具体化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。