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第402号 実務者から見た「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」の読み方

2つの規格「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」と「バリデーション基準」に対応する必要がある

当社セミナー等で、コンピュータで動いている設備・装置には「コンピュータ化システム適正管理ガイドライン」と「バリデーション基準」の規格要求を満足させる必要があると思うが、この2つの規格要求にどのように対応したらよいか。というご質問をいただきます。

今回は、その1つの回答として、コンピュータ化システム適正管理ガイドラインの簡易な読み方と当社が考える2つの規格の対応例をご紹介します。

製剤や原薬工場はコンピュータで動いていると言っても過言ではない

最近の工場では、原料の入荷から製造・出荷までのあらゆる場面でコンピュータにより制御、管理されていると考えます。

そして、厚生労働省ではこのようなコンピュータを使った設備や装置をコンピュータ化システムと呼んで、適正に管理するための基準を示しています。

□その基準は、
コンピュータ化システム適正管理ガイドライン(以下ガイドライン)として平成22年10月22日に厚生労働省より発出されています。

今回は、このガイドラインの要求をどのように理解して、実際の作業として実現しているかなどをご紹介します。

ガイドラインは、3つの業務を進めることを要求しています。

ガイドラインの要求を簡単に言ってしまうと、①開発・②検証・③運用という3つの業務に分けて進めれば良いと理解できます。

□コンピュータ化システム適正管理ガイドラインを簡単にまとめてみました。
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※このようにまとめると進め方に迷うことがないと思います。

しかし、医薬品製造ではバリデーション基準も守らなければならない

ここまでの話は、ガイドラインの話ですが、実際の現場では、これに加えてバリデーション基準の要求も満足させる必要があります。

※そこで、この2つの規格の要求内容を比較してみたいと思います。

ガイドラインの検証業務は、バリデーション基準も同じような要求をしている

製剤や原薬設備のバリデーションには、少なくとも2つの規格要求に適合させる必要があると考えられます。

□ガイドラインとバリデーション基準を比べてみると

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※このように、2つの規格要求(適格性評価)は、同じような要求をしていることが分かります。

例えば、設計時適格性評価(DQ)では

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と言った感じに理解できると考えます。

実際の現場では、2つの規格の作業を同時に行っています

2つの規格の要求内容を実際の現場作業に置き換えると、一回の作業で実施できる部分があります。

□それは、
主が「バリデーション基準」の適格性評価になり、従がコンピュータ化システム適正管理ガイドラインの検証業務として同時に行うと言う考え方です。

従って、バリデーション基準の要求を満足させる適格性評価、バリデーションを実施すればガイドラインも満足されていると考えることが出来ます。

⇒当社では、このように、2つの規格を理解して現場での作業を実施しています。

※当社は、
フィールドでバリデーションを実施する立場から、規格の要求内容や定義を具現化(具体化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。

最後まで、お読みいただき有難うございました。