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第392号【GDPに対応として】トラック輸送(混載)での輸送ケースに掛かる振動を実測しました。

何故、医薬品輸送バリデーション時に振動を測定するのか

医薬品には、保管時の温度・湿度がその品質に影響すると言われますので輸送バリデーションとして温度・湿度を検証されることが多いと思います。

□しかし、振動が原因となる医薬品の事故なども無いとはいえません。

例えば、医薬品のラベルが輸送中の振動で擦れるだけで表示不良を起こし医療過誤(医療ミス)の原因になるかもしれません。
そのように考えると振動も輸送バリデーションとして検証すべきひとつの項目と考えることができると思います。

※そこで、今回は実輸送時にどれぐらいの振動が生じているか実測してみることにしました。

振動計を使って、実輸送テストを実施しました

製品に見立てた振動計をトラック輸送の宅急便で送付して、データを収集しました。
(なお、ワレモノ・易損品などの表示はしていません。)

□輸送した振動計と梱包の状態
 
 振動計(振動ロガー)
  名称:G-MEN
  メーカ:スリック
  型式:DR20
  仕様:0~20G(精度±10%)

[梱包の状態]

HP39240
■ 輸送したコンテナ
  保冷・保温コンテナ
  W351×D366×H312(mm)

 コンテナ底面に振動計を固定


□輸送の経路と日時
HP39250

[測定結果とグラフ]
HP39251

□振動の経緯を辿ってみると

このように、実測することで、宅配便(混載)輸送時での振動変化の状況が良く分かります。

※但し、上記の実験は、あくまで一例で、種々の条件により計測値は異なります。
 なお加速度のSI単位はm/sec2ですが、本メルマガ中では ”G” で表記します。

(今回の輸送ケースだと)高さ10cmから落下したときの振動は23Gぐらいです

今回の実験データ(G)を感覚的に知るために、実験に使用した輸送ケースを3回落下させたときの振動を測定しました。

[落下テストの結果]
HP39260

※10cmぐらいの高さから荷物を落とすと20Gぐらいの値になることが実感できます。

実輸送テストをすれば、振動の影響も検証でき、安心できる!

現実での輸送においては、混載であったり、専用の輸送であったり、また、梱包の仕方などによって、製品への振動の影響は大きく変わることになると考えられます。

※当社は、
この様な実験の方法や測定データ等のノウハウで、どんな環境においてもお客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。

最後まで、お読みいただき有難うございました。