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第282号 キャリブレーションで使う測定器は使用環境で基準値が変化する?(その2)

現場の温度によって、標準電圧電流発生器の電圧はどれぐらい変化するのか?

>>前回もお伝えした ように、製薬等の工場では、各種製造ライン・
 精製水等の用役ラインやクリーンルームの管理等に頻繁に温度指示計が
 使用されています。
この温度指示計の中で、
 温度で電圧(熱起電力)が変化する特性を利用したもの(熱電式温度
 指示計)は標準電圧電流発生器を使ってキャリブレーションが行われます。
□ キャリブレーション時のイメージ(一例)
HP28201.jpg
前回は6ダイヤル抵抗器を使いましたが、今回は、標準電圧電流
  発生器を使って温度による電圧値の変化を調べました。

予想外!温度によって、殆ど電圧値が変化しなかった。

>> この実験は、標準電圧電流発生器を恒温槽内に入れて、
 ・夏冬の使用場所の温度を想定し、槽内を5℃、25℃、40℃の3段階に変えて
 ・各温度での標準電圧電流発生器の発生電圧をマルチメータで測定しました。
HP28202.jpg
HP28210.jpg
HP28211.jpg
□ 測定結果から
 ・温度による電圧の変化は、極めて、微少な値(最大:0.003mV)になった。
 ・その電圧の温度換算値は、一般的に使用される小数点以下2桁で”0℃”になる。
この結果は、小さな電圧のため温度によってもっと大きく変わるものと
推測していましたので、ここまで小さな差に収まることにチョット驚きました。
※ 但し、上記の実験は、あくまで一例で、種々の条件により計測値は
  異なります。

キチンと記録しておくことが、何かあったときに役立つ!

>> 2つの実験によって、微少であるが、現場のキャリブレーションで
  使用される測定器は環境温度によって変化することが分かりましたが
 差が小さすぎて、現場のキャリブレーション作業においては問題に
 ならないのが一般的と考えます。
[今回の実験結果]
HP28220.jpg
□ しかし、将来、この差が問題になるかもしれないので
  さかのぼって、測定時の状態を再現できる様にしておくことが
  重要と考えます。
 具体的には
 使用測定器や環境条件(温度・湿度・電源電圧など)をキチンと
 記録しておくことが良いと考えます。
■ そうすれば、記録した測定時の環境を再現して、測定器等への
  環境の影響度合いを再評価できると考えます。
※ 当社は、
 この様な実験の方法や測定データ等のノウハウで、どんな環境に
 おいても、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。