バリデーション@エヌケイエス株式会社 NKS

NKSバリデーション関連業務のエヌケイエス株式会社

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第264号 現場からのご質問の解決策を(一緒に)考えてみます。(2)

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キャリブレーションについて、もう一つお問い合わせを頂きました。
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>> 現場の設備をバリデーションする際に実施する
  単体キャリブレーションとループキャリブレーションに関する
  決まりがあるのか、というお問い合わせです。
□ 今回は、このご質問について考えてみます。
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単体キャリブレーションとループキャリブレーションを振り返ります。
(復習)
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>> 前回のメルマガでご紹介したように、下図のような測定例では
□ 単体キャリブレーション(橙点線枠内)は、それぞれの計測器を
  校正することで、この例では、検出部を校正する単体キャリブ
  レーション①と表示部を校正する単体キャリブレーション②と
  なります。
□ また、ループキャリブレーション(緑点線枠内)は、検出部から
  表示部までを一連で校正することになります。
[温度の測定例]
HP26410.jpg
次に、規格をご紹介し、
 キャリブレーション(校正)がどのように決められているか考えます。
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GMP規格ではキャリブレーション(校正)はこのように決めています。
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>> バリデーション基準(旧)でのキャリブレーション(校正)の
  定義です。
  この基準で「校正」とは、必要とされる精度を考慮し、適切な
  標準器や標準資料等を用いて「製造行為中に使用される計測器」の
  表す値と真の値との関係を求めることをいう。
□ では、この定義はどんなキャリブレーション(校正)を要求している
  のでしょうか。
 それを考える重要なキーワードは「製造行為中に使用される計測器」
 という言葉です。
 この「製造行為中に使用される計測器」とは、製造品質上、管理
 (コントロール)が必要な物理量(温度・質量・圧力など)の値を
 表す計測器と考えるのが最も妥当と考えます。
 そして、このような計測器は、温度の測定例のように、検出部+
 電気配線+表示器の一連の組み合わせで成り立っていますので
■ バリデーション基準をこのように読み解くと、一連のループ
  キャリブレーションを実施する必要があるということが
  分かります。
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単体キャリブレーションは決まりがないのに何で実施されているのか。
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>> 規格では、単体キャリブレーションを実施しなければならないと
  なっていません。
 しかし、単体キャリブレーションは計測器を現場に据え付けた時に
 キチンと据え付けられたかどうかを確認のために実施されています。
□ その理由は、
  バリデーションの規格(バリデーション基準)が、設備据付時適格性
  評価(IQ)として要求しているからです。
 因みに、バリデーション基準では以下のように決められています。
 設備据付時適格性評価(IQ):設備、システム又は装置が、承認を
 受けた設計及び製造業者の要求と整合することを確認し、文書化する
 ことをいう。校正された計測器を使用すること。
■ このように考えると
  ループキャリブレーションは、バリデーション基準で決められて
  いると考えた方が良いと思います。
 しかし、単体キャリブレーションは、決まりがないけど、計測器が
 キチンと据え付けられているかを確認するひとつの方法として
 実施されていると考えます。
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次回も、ご質問の解決策を考えてみます。
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>> 次回は、設備・装置メーカさんからお問い合わせを頂く、自社製品の
  バリデーションについて考えてみます。
※ 当社は、フィールドでバリデーションを実施する立場から、規格の
  要求内容や定義を具現化(具体化)して、お客様に満足して頂ける
  作業をお届けする努力を続けています。