バリデーション@エヌケイエス株式会社 NKS

NKSバリデーション関連業務のエヌケイエス株式会社

ISO9001に準じた運用システム(QMS)でバリデーション(適格性評価)のサービスを専門にご提供

バリデーションに関する相談窓口
電話でのお問い合わせ
052-522-2184
メール送信フォームからお問い合わせ

バリデーション関連メルマガ 第183号 冷蔵庫で温度計のセンサを取付けたまま校正する方法の検証(熱電対センサ)

 ——————————————————————
 冷凍庫で温度計のセンサーを取付けたまま校正する方法の検証
 (熱電対センサ使用)
 ——————————————————————
 今回は、当社の冷凍庫内を準備した熱電対タイプの温度センサを使って、
 同じ場所(近傍)を測定して、校正方法の有効性を検証します。
 
【本 文】
 ——————————————————————
  温度が一定でない装置で校正方法の検証を行います。
 ——————————————————————
 >> 前回と前々回の2つの検証は、装置内の温度が一定であるという条件
   付きですが、近傍を測定する校正方法が有効であることが分かりました。
  □ しかし、実際の現場で使われている装置では、装置内の温度が一定
    でない場合も多々あると思います。
    そこで、今回は温度が一定でない冷凍庫を使って、この校正方法の
    有効性を検証しました。
  ※ 有効性の判断は、
    今まで通り、同じ時刻(タイミング)で双方の温度の差が無い状態
    [温度差が±0.2℃以内]が続けば、「温度計のセンサを取付けた
    まま校正する方法」は有効であると判断するものとします。
 
 ——————————————————————
  今回も、今までの検証方法と同じように、3通りの組み合わせで実験しました
 ——————————————————————
 >> 使用するセンサは、熱電対タイプを使用して、以下の組み合わせで
   実際の冷凍庫内の温度を測定しました。
   ①「被覆タイプのT熱電対」 ×「被覆タイプのT熱電対」
   ②「シースタイプのT熱電対」×「シースタイプのT熱電対」
   ③「被覆タイプのT熱電対」 ×「シースタイプのT熱電対」
  
   ▼ 測定方法とデータは、こちらでご覧頂けます。
     https://www.validation-wa-nks.jp/2013/0124_110000.php  
  
  ■ 今回の条件での実験結果から、各組み合わせの有効性の有り、無し
    を考えると
    ①の場合は、最大の温度差が「0.2℃(4分のデータ)」と双方の
          温度がほとんど同じため、有効性があると判断します。
    ②の場合は、最大の温度差が「0.7℃」と微妙な数値になり、
          有効性がないと判断します。
    ③の場合は、双方の温度に相当のズレ「1.3℃」があり、有効性は
          認められません。
   ※ この有効性の有無は、以前のメルマガのデータ(メルマガ179号) から
     考えると、センサの応答性の違いが要因と考えて良いと思います。
 ——————————————————————
  従って、近傍を測定する校正作業では、応答性が同じようなセンサを使う!
 ——————————————————————
 >> このように、センサの応答性を同じにすることが必要だと言えますが
   同じ応答性のセンサを見つけることは、現実的には難しいと思いますので
   装置についているセンサの仕様を調べて、同じ仕様のセンサを使つて
   応答性を合わせることも一つの方法と思います。
   但し、同じ仕様のセンサを使っても、今回の①のように温度差が出な
   い場合もあれば、②のデータのように温度差が出る場合もありますので
   注意が必要です。
 ——————————————————————
  次回は、センサを変えて同様の実験を行います。
 ——————————————————————
 >> もう一つ準備した測温抵抗体センサを使って、検証の有効性を確認する
   ための同様の実験を行います。
  ※ 当社は、
    フィールドでバリデーションの実務を行ってきたこの様な測定の
    ノウハウで、どんな環境においても、お客様に満足して頂ける作業を
    お届けする努力を続けています。