No.123　蒸発防止剤の量の違いによる水の蒸発量の差

１． 測定の概要

水を入れた大小二種の容器を6つ用意し、水のみ入れたものと、5段階に蒸発防止剤（シリコーンオイル）の量を変えたものを準備します。
一定時間、ある環境に置いたときの、蒸発量の違いを測定します。
１．１　測定対象
　□小容器×水15ml　　　（容器直径 ： Φ27mm)
　□小容器×水15ml+シリコンオイル　2/4/6/8/10ml
　
　□大容器×水15ml　　　（容器直径 ： Φ40mm)
　□大容器×水15ml+シリコンオイル　5/10/15/20/25ml
　
１．２　使用した測定器
□電子天秤
　・型式　：　AG285　（メトラー・トレド製）
　・秤量　：　210/81g　（最小目量：0.1mg/0.01mg)
□ストップウォッチ　・・・　容器の恒温槽内への静置時間の測定に使用
１．３　測定の方法
　測定は以下の方法にて実施しました。
　①大容器・小容器に水を投入したものと、水とシリコーンオイルを投入したものを
　　　準備する。
　②容器にフタをし、フタを含めてそれぞれの質量を電子天秤で測定する。
　③10℃の恒温槽に容器を設置し、フタを外すと同時に時間計測を開始する。
　④５分経過したら、容器にフタをして恒温槽から取り出し、速やかに質量を測定する。
　⑤恒温槽設置前後での質量変化から、蒸発量を算出する。
　⑦恒温槽の温度を20℃、及び30℃に変更し、同様に測定する。
　【検査項目】
　　恒温槽の温度設定　10/20/30℃
　　恒温槽への設置時間　5分間
１．４　測定の状況

２． 測定の結果

水、及び水+オイルを投入した容器を恒温槽に5分間設置したときの、質量の変化（蒸発による減少分）は以下のようになりました。
２．１　小容器【温度環境に5分間設置】の結果

　　　　□小容器【温度環境に５分間設置】の結果のグラフ

２．２　大容器【温度環境に5分間設置】の結果

　　　　□大容器【温度環境に５分間設置】の結果のグラフ

□上記の測定データは恒温槽内の湿度が約20%RHの時の結果です。
　一般的な室内の湿度より低く、蒸発量が多めに出ている可能性があります。

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