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バリデーション関連メルマガ第155号風速試験での整流板の効果は?

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  クリーンルームでの風速試験用整流板の効果?
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 今回は、当社への問い合わせが結構多い医薬品製造支援設備のクリーン
 ルーム性能評価試験を取り上げることにしました。
 
 この試験の最初のメルマガとして、風速測定に使用する整流板の効果に
 ついてご紹介します。
【本 文】
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  クリーンルームの性能評価には風速試験があります。
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 >> ご存知の様に、クリーンルームは空気中のゴミやホコリの量(個数)
   必要に応じた温度や湿度、室内の圧力などの環境条件が求める数値
   以下に管理されている空間です。
   □ そして、このクリーンルームの性能や試験方法は、JIS規格・
    ISO規格や業界規格のJACA(日本空気清浄度協会指針)等
    で取り決められています。
  
    ▼ 各規格とその概要はこちらでご覧頂けます。
      https://www.validation-wa-nks.jp/2009/1119_110000.php 
   ■ 今回の実験は、風速試験に使用する「空気の流れを整える整流板」
    の効果を調べてみました。
  
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  整流板の数が多いほど風速の平均値が安定しています。
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 >> この実験では、整流板2枚(4分割)、4枚(9分割)、6枚(16分割)
   8枚(25分割)を使って測定しました。
   但し、JISが規定する今回の測定条件での分割数は、16分割以上と
   決められています。
    ※上記の(・・・分割)は、空気が流れる配管(ダクト)を整流板で分割
    した数です。   
    ▼ 測定方法とデータは、こちらでご覧頂けます。
      https://www.validation-wa-nks.jp/2012/0621_110000.php
   ■ 今回の測定条件では、整流板2枚(4分割)と4枚(9分割)では
     風速の平均値は大きく違うことが分かりました。
     また、整流板の数が多いほど風速の平均値が安定することも分かり
     ました。
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  整流板の分割数によって風速データは変わってしまう。
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 >> この実験の結果から、風速測定時の重要なポイントは
  「JISで推奨されている分割数以上の整流板を使う」と言うことだと
   考えます。
   今回の実験の条件でも、JISが推奨する整流板16分割以上の
   データは、ほぼ安定したものになりました。
   ※ しかし、測定したデータは、送風機の定格からみると多めの風速に
     なっていることも分かりました。
   □ この様に、どうして、風速が大きくなったのか?をこれからの実験
     で考えていきたいと思います。
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  次回は、別の方法で風量をはかってみます。
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 >> 実際の現場では、風量の測定作業のしやすい方法として風量計を使う
   ことがあります。
   そこで、今回の風速から算出した風量値と風量計で測定した値と
   どれぐらいの差が出るのか実験してみます。
  ■ 当社は、
    フィールドでバリデーションの実務を行ってきたノウハウで、どんな
    環境においても、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を
    続けています。