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バリデーション関連メルマガ 第145号 [OQシリーズ]ガウス(テスラ)メーターの使い方による誤差の出方について

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 [OQシリーズ]ガウス(テスラ)メーターの使い方による誤差の出方
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 今回は、前回のマグネットバーの表面磁力測定の実験で使ったガウス
 (テスラ)メーターの使い方による誤差の出方についてご紹介します。
【本 文】
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  ガウス(テスラ)メーターはプローブの傾きがポイントらしい?
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 >> 前回の実験では、マグネットバーの表面磁力測定にF.W.BELL社の
  「Model:6010」のガウス(テスラ)メーターを使用しました。
  □ このガウス(テスラ)メーターの取扱説明書には、最も多い誤差原因
     として、「測定磁場に対してプローブ(磁力の検出部)が傾いている
    こと」が挙げられています。
  ■ そこで、プローブを人為的に動かした時に、正しい値とどれぐらい
    違うのか知りたくて実験してみました。
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  思った以上に、大きく変化しました。
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 >> この実験は、測定誤差がでそうな2つの条件(以下)で測定しました。
   ① プローブの傾きの角度を「水平」「45度」「垂直」と変化させる。
   ② プローブの測定位置を前後に変化させる。
  
   ▼ これらの測定方法や測定データは、こちらでご覧頂けます。
     https://www.validation-wa-nks.jp/2012/0405_110000.php
   ■ 今回の測定条件では、
    ① 角度を45度にした時には、実際の値より56%も低下する。
    ② 測定位置が4mmずれると、実際の値より19%も低下する。
    ことが分かりました。
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  磁力測定が難しいと言われる理由の一つかも。
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 >> マグネットバーの磁力を測定する時には、一般的に、「測定者」や
   「測定のやり方」で結構バラツキが大きくなると言われています。
   今回の実験でも、ガウス(テスラ)メーターの磁力検出部(ホール・
   ジェネレータ)の検出位置からのズレや角度の変化によって、値が
   大きく変化しました。
 ■ この様に測定時のチョットした条件の変化で値が大きく変わることが
   一般的に、磁力の測定が難しいと言われる理由のひとつと考えられます。
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  磁力測定は、キチンと測る工夫が必要です。
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 >> 例えば、
   プローブをマグネットバーの表面に軽く押しつけることで水平を保ったり
   測定箇所付近の最大値をデータとして取り扱うなど、測定値のバラツキ
   を抑える工夫が重要になってきます。
   ■ 当社では、
     フィールドでバリデーションの実務を行ってきたこの様なノウハウで
     どんな環境においても正しい数値をお届けする努力を続けています。
  ※ 次回のメルマガでは、一年で数%程度減磁すると言われている
    マグネットバーの経年変化について、ご紹介したいと思います。