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No.102 天秤の傾きによる測定値への影響(使用時の視点から)

以前の記事「HP101 電子天秤の傾きによる、測定値への影響」では、
 天秤は僅かな傾きでも正確な測定ができなくなる。
  ↓
 では、傾きがどの程度数値に影響するのか?
という疑問について、天秤を据付ける(IQ)時の視点で『角度計で角度を』実測しました。
今回は、通常使用している立場での視点で、正しく使用できる状態を『天秤付属の水準器』で確認します。

1. 測定の方法

1.1 今回のテストに用いた測定器
 天秤(台秤)   :型式〔GP-20K〕  エー・アンド・デイ製
             秤量〔0~21kg〕  最小表示〔0.1g〕
             直線性〔±0.2g〕
 分銅        :10kgの枕形分銅
1.2 測定方法
測定は以下の方法にて実施しました。
①電子天秤を水準器で水平に調整する。
②10kgの分銅を載せ、指示値を読み取る。
③前側の足駒で天秤の角度を変え、指示値が変化した時の水準器の気泡の
  位置を確認する。
④一旦水平に調整したあと、左右方向についても同様に角度を変更して確認を
  行う。
【検査点】  10kg  [ 前後・左右方向で角度を変えて測定 ]
1.3 測定したパターン
HP102-01.GIF

2. 測定の結果

2.1 指示値が変わった(0.1gの増減)時の気泡の位置
HP102-12.jpg
□測定結果から、
 ・気泡が内円の中にある時、指示値に誤差は出ませんでした。
 ・気泡が内円をまたぐ状態では、誤差が-0.1g出ました。
 ・気泡が外円に触れる位置だと、誤差が-0.2g出ました。
2.2 測定結果から、水準器内の気泡位置をゾーンわけすると
HP102-11.jpg
※今回使用した秤では以上のような結果となりました。


▼関連「装置の実験データ」はこちら
  No.85 電子天秤で分銅を繰り返し測定した結果
  No.101 天秤の傾きによる測定値への影響
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