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No.83 環境を変えながらタイマーを繰り返し測定した結果

■OQシリーズ■
繰り返しの測定回数を考える一つとして、今回は時間を測定する事について取り上げます。
対象の計器は、設備・装置などの作動時間を設定・制御する『タイマー』。
普段はあまり意識することはありませんが、設置場所の温度や電源の電圧などが
内部のクォーツなどの発振に影響し、動作時間が変動する事があります。
今回は実際の環境を想定して、温度・電源電圧を変えたときの、ある設定時間に対して、
実際に動作した時間をストップウォッチで測定した結果を紹介します。
HP5390.gif
   (タイマーの写真はパナソニック電工(株)様のHPより引用)

1.測定の方法

1.1 測定に用いたタイマー
 ・型式 : PM4S (パナソニック電工製)
 ・設定レンジ :1s/10s/1min/10min (4レンジ切り替え)
           →今回は【10min】に設定して測定します。
 ・定格電圧 : 100 ~120V
 ・精度(電圧の影響) : ±1%以内 (定格電圧の85%~110%の変化に対して)
  ※ダイヤルで時間をセットするタイプは、目的値に設定する時に誤差
    (”セット誤差”といいます)がありますが、今回は手順①以降、タイマの
    設定を変更しないので、セット誤差は無視します。
1.2 測定手順
 測定は以下の手順で実施しました。
 ①タイマーを【10min】に設定する。
 ②タイマーを恒温槽の内部に設置する。
 ③スライドトランスで検査点の電圧に調整する。
 ④恒温槽の温度を検査点で安定させる。
 ⑤スイッチを押してタイマーを作動開始し、タイムアップ(ブザーが鳴る)まで
   ストップウォッチで時間測定行う。
【 検査点 】
 電圧 : 90V / 100V / 110V
   →定格電圧内で変化させて検査します。
 温度 : 5℃ / 20℃ / 35℃
   →20℃を基準として、±15℃で検査します。
 設定時間 : 10min
1.3 測定のイメージ
HP8302.jpg

2.測定した結果

HP8301.jpg


▼関連「装置の実験データ」はこちら
  No.53 環境温度によるタイマー作動時間の変化
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