バリデーション関連業務のエヌケイエス株式会社

当社は、ISO9001に準じた運用システム(QMS)で
バリデーション(適格性評価)のサービスを専門に提供しています。

バリデーションに関する相談窓口
電話でのお問い合わせ 052-522-2184
メール送信フォームからお問い合わせ

バリデーションTOP > 技術情報 > 恒温槽(室) > 第384号 使っている温度試験槽が新規格でどの程度の性能なのかわからない >

第384号 使っている温度試験槽が新規格でどの程度の性能なのかわからない

当社では、日本試験機工業会発行のJTM規格が改訂されたことに伴う作業をご依頼いただくことがあります。

今回は、この規格が改訂されたことで起こった困り事とその対応の仕方についてご紹介します。

困り事:温度試験槽を更新したいが、新しいものが選定できない!

こんなことが、現場で起こっていると想定できます。(一例)
HP38410
温度試験槽の更新しようとメーカさんからもらったカタログを見たら、新しい規格で決められた性能と数値が記載されていました。

ところが、社内の管理用の数値は古い規格のままなので、どの試験槽を購入したら良いか分からない。

さて、どうしたものか?といった具合です。

解消策:今の時点で、新しい規格のやり方でもデータを取っておくと良い

購入候補の装置に今使っている温度試験槽と同じか、それ以上の性能があればよい、
としても、新/旧規格で違う点が多いため、使っている温度試験槽が新規格でどの程度の性能になるのかは、わからない。

では、どうするか?

新規格で表記されたカタログから必要な温度槽を選ぶためには
①今使っている温度槽を新しい規格のやり方で試験してデータを取る。
②そのデータを使って、新しい規格で表されたカタログから要求にマッチした温度槽を選定する。

ことが、一つの解消策になると考えます。
HP3860a

《こうしておくことで、チョット安心できます》
使用者側の立場から考えて、新旧どちらの数字で管理しても良いわけですが温度槽を更新するにしても、使い続けるにしても、新しい規格でデータ収集しておけば、故障等で更新になってもすぐに対応できると考えます。

《こうすることで管理の連続性も維持できます》
仮に、温度槽の使用途中に、旧⇒新への規格の変更をしても新旧規格のデータを維持することで、温度槽の管理の連続性も維持できると考えます。

※なぜ今、こんなことが起こってくるのでしょうか? 規格の推移から考えてみます。

温度試験槽等のJTM規格の推移をまとめてみました。(概要)

現在、業界で使用されている温度試験槽等の規格は、JTM K07/JTM K09になっています。
このJTM K07は2007年に、JTM K09は2009年にそれぞれ温度試験槽等の性能試験に関し、国際規格との整合をとるために制定されています。

HP38450b

この推移からみると、実際の現場ではまだ旧規格の温度槽が使われ、旧規格の仕様・数値で現在まで管理されてきたと想定されます。

※装置自体が故障して使用できなくなると、
新しい規格(JTM K07/JTM K09)の製品を購入するしかありません。そして管理も新規格の数値で行うことになります。

■新旧の規格を比較すると次のように纏められます。
HP33020a.jpg
HP33021.jpg

このように、温度槽の「性能試験の方法」と「性能表示の仕方」が大幅に変わり、古い規格に基づいた管理用の数値が使えなくなった、ということになります。

従って、古い規格で管理しているデータ(仕様や数値)からは、表示の仕方が変わってしまうため、新しい規格の温度槽を選ぶことができません。

その解消策の一つが、本ページで示す”今の時点で、新しい規格のやり方でもデータを取っておくと良い”ということになります。

※当社は、
 フィールドで校正や適格性評価を実施する立場から、規格の要求内容や
 定義を具現化(具体化)して、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を
 続けています。

最後まで、お読みいただき有難うございました。