バリデーション関連業務のエヌケイエス株式会社

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第373号 標準器を選ぶ時から既にある! キャリブレーション作業に使う標準器に関するお客様のリスクと対策

いろいろ考えられるリスクから、標準器に注目しました。

医薬品製造施設等でのキャリブレーション作業においては、人の力量などの作業員に関するリスク、標準器、測定環境や測定方法等に関するリスクが多くあると考えます。

それらの中の「確かな測定結果が得られない」「トレーサビリティの保証がない」等のお客様のリスクでは標準器が大きく関わると思います。

そこで今回は、標準器に注目し、リスクとその対策について考えてみます。

キャリブレーション作業の標準器に関わるリスクを考える

標準器に関するリスクには、「標準器を管理する状況で生じるリスク」と「使用する状況で生ずるリスク」に分けられると考えます。
ここでは、後者の実際の現場で標準器を使用するケースで考えます。

キャリブレーション作業に不可欠な標準器には、適切な精度を維持していること、トレーサビリティが保証されていること等が要求され、それらをプロセスの中でひとつずつ担保していくのが一般的と思います。

※そこで、リスクと対策を考えるにあたり、先にキャリブレーション作業のプロセスと行動を明確にします。

このプロセスが踏まれれば、標準器に対して安心できます!

キャリブレーション作業で標準器を使用する際は、1~6のプロセスと行動で間違いない標準器であることを確認します。

HP37351

但し、この流れでは現場でキャリブレーション作業を実施する前/後で標準器を運搬する動作があるため、「作業実施時に」正しい測定器が使用されたことが完全には担保できません。
即ち、使用後の確認で標準器に異常が出れば、キャリブレーション作業のやり直しが必要になります。

□FDA規格等の厳しい要求の場合は、使用時点で間違いなかったことを担保するため、④キャリブレーション作業の実施(使用)の前後に現場で標準器を確認する、という流れをとる場合もあります。

各プロセスでのリスクと当社の対策の例を紹介します

前項の流れでプロセス毎にリスクと対策の例を纏めてみました。
(リスクは「データを受け取る立場」と「作業を実施する立場」で異なるため、並べて記載しています)

HP37350

このように、リスクを予測して対策を実行することで、確実なキャリブレーション作業が実現できると考えます。

検証:想定するリスクが解決できるか?

実際の現場で起こりそうなリスクがこれらの対策で解決できるか検証すると

1.「データに信頼性があるのか不安」というリスクには
適正な精度、トレーサビリティを確認するというプロセス2「標準器の選定」の対策でクリアできると考えます。(但しSOPや作業員のリスクは別途対策)

2.「作業実施時点での測定器の正しさが担保されない」「作業が実施されない」というリスクには
ルールに沿ってキチンと取扱う、というプロセス3/5「運搬」、6「使用後の確認」の対策でクリアできると考えます。(但しSOPや作業員のリスクは別途対策)

※ここでは考えられるリスクから2つの例を挙げ確認しましたが、それぞれのリスクはこのように排除できると考えられます。

作業員に関わるリスクと対策は次回ご紹介します。

ご存知のように、キャリブレーションの対象の計測器は、多岐に渡りますので一人の作業員がすべての計測器のキャリブレーションのスキルを持って実施できるとは限りません。

そのため、スキルや実施可能な計測器を把握できていないと、適切な作業員を確保できないリスクがあります。
次回は、このような作業員に関わるリスクと対策に関してお届けしたいと思います。

※当社は、
この様なリスクベースアプローチによって、どんな環境においても、お客様に満足して頂ける作業をお届けする努力を続けています。
最後まで、お読みいただき有難うございました。